言論のテロリズムII

筆者は、元読売新聞社編集委員。徹底的な週刊新潮のねつ造・偏向報道を攻撃している本で、IIというからには続編であろうが、もうこれだけ読めば十分という感じの徹底さ(しつこさ)が全編に溢れている。

言論のテロリズム〈2〉―「捏造雑誌」週刊新潮を解剖する

言論のテロリズム〈2〉―「捏造雑誌」週刊新潮を解剖する

内容的には、そう間違いはないのだろうけど、でもね、一般の読者は週刊新潮だけと思っていないのだよね。週刊誌全体に対して不信感を持っている。持っているけどそれを承知で読んでいる。だから、週刊新潮だけをこれだけ攻撃することに、やや違和感を持つ。

新聞の週刊誌の広告だけ見ていれば、その内容とある方向に持って行こうとする意図も感じて、半分バカにしながら楽しんでいるのがヲレ。面白そうだから購入することはまずない。こんなもの買うことがばかばかしいと思うほどレベルの低さが感じられるのが、現在の週刊誌の評価。

大体、新聞社だって信用できないでしょ、最近。誤ってばかりじゃないのさ。所詮、商業主義に走りすぎて、報道の本旨を忘れている。個人情報保護法が国会で議論されているときの憲法の表現の自由をたてに抵抗したジャーナリスト。この本で糾弾している問題点は、このことと同じでしょ。ヲレは、個人情報保護法の中で、報道機関を除外している部分を条件付けて撤廃すべきと思う。それほど信用できないのが、現在のジャーナリズムの体制である。