フルターン 競艇界のグレートマザー日高逸子

競艇は、数回行ったことがあるが第1ターンマークで何となく勝負が決まってしまうのがつまらなく感じた。エンジンなどが抽選で、ペラを持ち歩くというのも実感なく、それ以上の興味は出てこなかった。

この本を読んでみると、なるほどこういう世界もあるのかとちょっと感心。日高の人生も凄いが、競艇の世界も一通り理解できて、まあ競艇もいいのではないかと思い直したところ。

日高逸子は、二人の子供を持つ母親でもあり、妻でもあり、獲得賞金が6億円を超えるトップレーサーでもある。旦那さんは専業主夫として有名。きりりとした表情がいい感じ。

この本には、プラ製のケースがついている。本体をケースに入れると、

こんなふうに変わる、面白いアイデアだね。グレートマザーとしての日高と、レーサーとしての日高ということかな。Araiのヘルメットが格好いい。

ちなみにこの本の著者は、日高逸子ではなくて田中耕という西日本新聞の記者。中身を読んでいても、本人が書いたのかなと思うほどの出来でとてもすばらしいのだが、この装丁はないよね。よーーく見なければというか、よーーく見ても、表紙だけでは著者が誰だか判らない。こういう装丁にするなら、表紙には「田中耕 著」という表示にしてもらいたい。その点が、大きくマイナス。