書皮

ブックカバー愛好家が「カバー、おかけしますか?―本屋さんのブックカバー集」という書籍を出版した。この愛好家のインタービュー記事を読んだのだが、当然この方は「書店カバー」に愛着を持っているわけで、それ自体を否定はしない。
けれども一つ言いたいのは、書籍はほんの中身と本のカバーが一体となって一冊の本が出来上がり、そのカバーのデザインや主張がその本の内容を表現し、また思い起こす力を持っているということだ。つまり、本は中に書かれている内容だけではなく、その本を持った重さ、触り心地、カバーの主張、書名等々、それらの総体として存在しているのだ。だから、書店カバーで覆われた書籍は、せっかくの本のデザイン、質感を無くし、楽しみを半減させる。そんな風に考える人もいるということを知ってもらいたい。

カバー、おかけしますか?―本屋さんのブックカバー集

カバー、おかけしますか?―本屋さんのブックカバー集