高速道路無料化について

民主党が政権をとって20日が経過してやっと動き出した感じだが、まだまだ細部の人事が決まっておらず準備不足の感あり。でも、新しい時代、時代が変わる際の騒々しさは、マスコミの報道からしっかりと伝わってくる。期待と不安が入り交じってであるが。

さて、高速道路無料化は、条件付きながらマニフェストに記載されたもの。民主党のトーンは若干下がったような気はするが、それでも実施に向けて動き出すだろう。奇しくもシルバーウィーク(嫌な名称だ)中の高速道路は渋滞が頻発。さて、どうなるか。

そもそも、有料道路って、その建設に掛かる経費が償還できれば無料にするが本来のルール(道路整備特別措置法)。したがって、全国料金プール制という法律の拡大解釈によって未だ料金を取っていることが間違いなのだよ。

ヲレの身近にある東名高速道路、これなんかもうとうの昔に無料化になっていてもおかしくない。だいたい、東名高速道路の累積黒字は、3兆円近くあるんじゃないの。現在、100円稼ぐに20円の経費しか掛けていない。単純に言えば、現行料金から8割引でも維持できるという話し。今更、無料化も何もないんだよ。

じゃ、その金がどこにいってしまったかというと、その金で北海道とか九州とか東北・北陸、四国とかの高速道路を造ったんだよね。しかも、未だに赤字を生んでいるという代物。

ヲレはね、全国料金プール制が絶対だめとは言わない。目に見えた利益(現金)は生まないが、地方に住む人にとってはそれがあることによって、利益を得ている。便利であるし、効率的であるし、環境負荷が小さく、物流・観光への波及効果もある。基盤整備なのだから、どこかで負担をし維持していくことは致し方ない。ヲレも地方に住む人間だ。

ただし、前提として赤字路線を使ってる人たちが、相応の負担をしていればの話しだ。受益者負担は、崩してはいけないルールだと思うよ。あわよくば便利になったついでにタダで使えれば・・・なんて言う資格がないのだよ。要するに民主党の高速道路無料化について、全国で一律賛成の声が上がることに対して面白くない。

今後、民主党からどんな方針が出てくるのかわからないが、静岡県に住むヲレの勝手な提案は次のとおりだ。

  • 償還が終わった黒字路線から、有料道路料金の減額を実施
  • 減額額は、維持管理に掛かる経費を除いた額。東名高速道路であれば8割は余剰金だから、現行料金の20%を徴収する。
  • 不採算路線については、現行料金を維持。民主党が言う無駄の排除した余剰金が出て、その金が継続的に見込まれ、この政策の優先順位が将来にわたっても高いという全国民のコンセンサスが得られるのであれば、それで最低限の減額を実施。ただし、維持管理に掛かる経費を通行料金の下限とし、必要な金は料金収入で賄うこと。

つまり、交通基盤だから維持管理は必要、そこに掛かるお金は料金収入で賄うということ。減額幅が大きければ、一般道の渋滞や交通事故は減るだろうし、環境負荷も小さくなる。割引が土日に集中しないことにより、交通量が分散し、現行制度よりも高速道路の渋滞は少なくなる。受益者負担というルールも残したい。ETCも無駄にならない。

今後に期待をしたいね。