虚構
栄枯盛衰とはやや趣が違うが、小室哲哉も逮捕され、その没落ぶりには当時の栄光見る影もない。もとからの貧相な様相と切り貼り使い回しの曲作りスタイルから考えると、あの輝かしい時はバブルであり虚構であったのであろう。
- 作者: 宮内亮治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/24
- メディア: 単行本
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この『虚構』はライブドアだ。堀江貴文とともにライブドアを作り上げ、その役員としてライブドアを巨大な企業に飾り立てた宮内亮治の告白本。彼らもITバブルの波にのり一斉を風靡し消えていったことは、小室哲哉と変わらない。
この本を読む限り、宮内は冷静で、小室哲哉のような卑屈さもない。罪は認めたが、正当性も主張している。反省もしている。反面教師として、なかなか適当なサンプルだと思う。少なくとも小室哲哉なんかよりは、真面目だし才能もある。小室哲哉とは違って、宮内はおそらくいつかどこかで復活をするだろう。そんな気がする。