自動掃除機ロボット ルンバ527(考察)

ルンバを1週間使ってみた感想と、導入に至るまでの経過を交えて、その効果などを自分のメモ的に考えてみる。

  • ルンバを導入する理由と条件

iRobotのルンバは、その存在を知ってから憧れの電化製品として注目してきたのだけれど、日本製ではないし、製品の実績が無ければ信頼度低いし、値段的にも高価であるしってことで手を出せなかった。ところが現500シリーズになって、日本での販売が強化されてきているし、製品的にも完成度・信頼性も高まってきた。ネット上の使用者の評価も上々。価格もこなれてきた。おー、今がいい感じではないかと。

購入側の事情としては、今年の4月から同居人がフルタイム以上に働く(帰りが毎日深夜)ようになり、ヲレは家事三昧。まあ家事は嫌じゃないのだが、ヲレも仕事しているし、その他の行事(自治会組長、PTA役員)は多いしで、とても掃除まで手が回らない。子供たちは、下の子が中学生になり、我が家の昼間は完全に無人の状態。じゃあこの間に、ルンバに掃除してもらえばいいのではということ。ルンバは、人がうろうろしている所で稼働するものではないような気がしている。人が活動していれば、床にものが置かれたり、何かを広げて作業をするかもしれない。ルンバの苦手なのは、こういう人工的な所作なのだ。誰もいない空間で黙々と働くのが好きらしい。

ルンバが稼働する場の環境もある。常に床にゴミ以外の物が置かれている状態では働きにくい。例えば、畳んだ洗濯物とか子供の玩具、トレーディングカード、雑誌・新聞紙、DS/PSPなどのゲーム機、買い物袋、座布団・クッション等々、床に置かれる可能性があるものは多い。というか、小さな子供がいたり年寄りがいたり、人の出入りが激しければそのような状態になることは普通だろう。

また、大きな段差やこたつなども苦手。階段程度の段差は、ルンバが自主的に回避してくれるのだが、中途半端な段差は転がり落ちたり、乗り上げたりして立ち往生するらしい。こういう物理的な環境も事前に考えておかなければならない。そういった意味では、我が家はすべてがクリアしている。

いずれにしろ、ルンバが働きやすい環境を整えるには、ある程度、その辺を意識をするか、何らかのポリシーを持って生活することが必要だと思う。これが出来ないのであれば、ルンバを導入した後に多分不満が残る。それはルンバの性能が低いとか使いにくいのではなくて、導入すべきでないところに導入したということであると思う。

勘違いして貰いたくない。ルンバは、部屋を片付けてくれる装置ではない。

  • ルンバ527を選択した理由

ルンバ500シリーズは、エントリーモデルの527、スタンダードモデル537、ハイグレードモデル577の三種類が発売されているが、ヲレが購入したのは527。違いの詳細はiRobotのサイトで確認をしてもらいたいが、ここでは527を選択した理由だけを記載しておく。

iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 527 スティールブルー

iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 527 スティールブルー

iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 537 白色

iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 537 白色

iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 577 シルバー

iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 577 シルバー

まずは、527は安い。ヲレが購入した大手家電販売店では、527が44,800円、537が58,800円、577が61,800円とかなりの価格の開きがある。Amazonなら5000円程度安い。ルンバ本体のお掃除の基本性能は同じ。違いは、自動充電とかスケジュール機能などであるが、要はこの機能が必要であるかどうかだ。

我が家の場合、1階のリビング・ダイニング、2階の子供部屋2室+廊下+寝室、中二階倉庫などが掃除箇所になるので、あちこちに持ち歩くことになる。特に2階の場合、部屋の配置が複雑なので、一括で稼働させる場合と各部屋ごと稼働させる場合がある。一括の場合は、あちこちの部屋に行ったり来たり廊下に出たり(子供部屋A←→廊下←→子供部屋B←→廊下←→寝室)で面白い。

各部屋ごとの場合は、ドアを閉めてその部屋に持っていきスイッチをポンと押してあげるだけ。そうなるとホームベースに戻っての自動充電なんて不要だし、かってホームベースを持ち歩くこと自体がストレスになる。

ルンバの移動は簡単だ。手で吊り下げるように持っていく。

ルンバは、部屋の広さや汚れ具合によって適当に終わるので、必ずしもすぐに充電をしなければならないということはない。6畳くらいの部屋ならば、3つ、4つ、連続で使うことができる。

結論として、我が家の場合、ホームベースは不要。また、各屋ごと仕切ることができるドアがあるので、付属品バーチャルウォールも不要。その他消耗品も、別に購入した方が安いので、これも不要。

また、ルンバを稼働させる前には、例えば、イスを少し手前に引くとか、小さなゴミ箱をテーブルの上に乗せるとかすれば、さらに効率的にルンバが掃除をしてくれる。つまり、掃除を始める時点で、床や物の状況を確認したいので、勝手に動き始めるスケジュール機能が不要となる。ルンバの稼働開始は、自分で管理したいのだよ。

結果として、余分な機能・余分な付属品が付いている(ヲレにとってね)537、577を選択することはなく、527を選ぶことになる。できることならリモコンも無くして価格を安くして貰いたいくらいだ。

もう一つ。これはヲレの勝手な思い込みだが、ルンバは機械だ。機械だからいつかは壊れる。そのリスクは、複雑になればなるほど高くなる。そういった意味では、多機能な537や577は回避っていうのも考えた。

  • ルンバ効果

まずは、部屋が綺麗になる。掃除をまめにすることになるのでそれは当然だが、前出のとおり、床に物を置かないことがルンバの環境を整えることになるので、そのために普段からモノを片付ける習慣が付くのだ。「出したら片付ける」「使い終わったら元の所に戻す」は当たり前のことなのだけれど、ルンバはそれを習慣付けるきっかけになる。

電源コード類も苦手なので、ルンバを使うのであれば綺麗に纏めたい。結果としてスッキリする。

人が嫌々ながら掃除すると感情がその行為を邪魔する。イスが6脚もある食卓の下など掃除しにくい場所を掃除機かけるのは、面倒だしイライラするし、場合によっては腰が痛くなったりする。また、一見、綺麗に見える所は手を抜く。けれどもルンバには感情はなく、アルゴリズムによって黙々と働く。細かいところであろうがなんだろうが、嫌とは言わない。もういいだろうと都合良く判断しない。決められた範囲の中で掃除をし続ける。見えない細かな埃を淡々と吸い続ける。この辺が、人間と違うところだよね、感情がないところ。結果的にとてもきれいになる。機械に掃除させる意味って、ここなんだと実感する。

それから時間。ルンバは、寝ている間か、留守の間に掃除させる。掃除にあえて時間をかけない効果は大きい。毎日毎週という積み重ねだから、その時間を有効に活用したいと思う。

最後に思いつくままメリット・デメリット・感想を、箇条書きで。自分の覚えとして。

  • 機構が複雑なのでいつかは故障するだろう。故障した時のために、ちょっと割高だったが実店舗で購入。3年間の無料保証に加入した。
  • メンテナンスフリーではない。
  • 掃除は簡単だが、ゴミ捨ては必要だし、髪の毛が絡んだのをとったりしなければならない。そこまで自動ではない。普通の掃除機と同じだ。
  • ルンバのメンテナンスには、エアーダストスプレーが便利なことに気がついた。
  • 消耗品などの交換部品の価格は高めの設定だが、Amazonの店舗ならかなり安く買える。定価で買わないように。
  • 家具にゴツンと当たる。神経質な方は避けた方がよい。
  • スイッチを入れた時、掃除を始める時、掃除が終わった時のピポパ〜って音がかわいい。
  • ルンバに愛称を付けたくなる。間違いなく誰もがルンバ君くらいは言ってしまうだろう。
  • こういう機械を人より先に導入する優越感はかなりある。物欲満足度が高い。
  • 動いているところを人に見せたくなる。
  • 寝ている間、夜中にルンバを稼働させるとき、部屋の電気をすべて消してしまう(真っ暗にしてしまう)ことに罪悪感を感じる。
  • 結構、喧しいよ。吸入・排気音ではなく、モーターのギアがかみ合うような音。壊れるのはここ(駆動系)だろうな。
  • 文系事務職でも、ルンバの動きのアルゴリズムを解明したい気持ちになる動きをする。
  • 後悔はしていない。
  • いや、技術の進歩に感謝している。

なお、購入時の記事は、次のリンク先へ。