レヴォリューションNo.3

『対話篇』『映画篇』が面白かったというだけで、それ以外の予備知識なしで読み始める。導入部の軽いノリから単なるおちゃらけものかなと思いながら読み始めたが、いやいやこれはいいではないか。

レヴォリューションNo.3

レヴォリューションNo.3

比較対象として如何なものかと思うが、同じようにはちゃめちゃな設定である有川浩著『キケン』よりもリアルで至極まじめだ。人間を描こうという作者の想いを感じる。悲しくてもつらくても最後には元気をもらえるような気がする。

一見、いい加減であるような人物設定だけれど、実はしっかりと世の中の仕組みを見据えた登場人物の生き方に共感する。たぶんリアルな自分にはできないからそんな彼らに憧れるのだろう。とてもいいね。虚構の世界と解っていても、心底、彼らを応援したくなる。

また、新しい宝物を見つけたようだ。