退院、うな重を食す

私事。1月4日に左足の複雑骨折をしたお袋が、本日退院。約2ヶ月、病院食を食べ続けたお袋は、こってりおいしいものを食べたいようすだったので、お祝いも兼ねて、みんなで鰻重を食べる。

我が家の近隣は、かつて鰻の養殖が盛んだった地で、30年前の我が家の窓から見える景色は養鰻場と茶畑しかなかった。最盛期、養鰻業を営んでいる人たちは、懐に札束を入れて夜な夜なキャバレーに出没、キャバレーのシャッターには鰻の絵が描かれていたほどだ。その後、台湾産の鰻が入ってくるようなってから養鰻業は衰退していったが、その名残でいまだに鰻の専門店が数件残っている。

歩いて3分のところにも鰻の専門店があって、この店の鰻は特に美味しい。実は数年前、この鰻屋の隣家の火災の延焼で自宅が焼けてしまったが、この秘伝のたれだけは無事だったようだ。おかげで、昔と変わらない味の鰻の蒲焼きを今でも食べることができる。この幸せに感謝だ。