町長選挙
650円の古本。『イン・ザ・プール』、直木賞作品の『空中ブランコ』に次ぐシリーズもの。前作『空中ブランコ』から2年のブランク。
- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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前2作が面白すぎたためか、この『町長選挙』はつまらない。大体、ナベツネ、ホリエモンなどを題材とした作品など、登場人物のオリジナリティは当然感じられないし、安直でもある。
主人公の精神科医も当初の無邪気さだけではなく、本当に嫌なヤツにも感じられるほどダイレクトに描かれている。親しみが前2作ほど感じられない。残念、魅力が半減している。
書名となった「町長選挙」は、選挙運動に金が飛びまくるある小島の選挙を描いているが、怪文書が飛び交い誹謗中傷合戦となった某選挙とイメージがダブって真実味がある。物語は、最後うまくまとめて無難に終わっているが、このシリーズは全体的にもう十分。