僕の名前は。

ブックオフ105円であるが、面白かった。「アルピニスト野口健の青春」と副題が付いている。

僕の名前は。―アルピニスト野口健の青春

僕の名前は。―アルピニスト野口健の青春

野口健って、あのインスタントコーヒーのCMの人。

サウジアラビア、エジプトなど世界各地で少年時代を過ごす。中学・高校の学生生活をイギリスで送るが、ささいな喧嘩から停学処分となり、自宅謹慎することになる。そんな息子に「こんな時は、旅でもして頭を冷やしたほうがいい」と父親は野口を旅に出した。

旅の途中、偶然に冒険家植村直己氏の著書「青春を山にかけて」に出会う。植村氏の名前すら知らない野口だったが、「田舎者」とばかにされていた若き日の植村氏と、今の「おちこぼれ」の自分とが重なる中で、山の魅力は自然と紐解かれていった。

1999年エベレストの登頂に成功し、7大陸の最高峰世界最年少登頂記録を25歳で樹立。

あの歳で7大陸の最高峰世界登頂って、かなりのお坊ちゃんだと思っていたら、その通りで外交官の息子。しかしながら、少年時代かなり苦労をしていて、やっぱりこれは中々できないことだなと関心した次第。

まあ、エヴェレストでさえ、ツアーが催される時代であるから、先人達の記録と比較すればなんてことないことなのかもしれない。しかし、そこには幼少時代からのコンプレックスや家庭環境からの脱却がパワーとなっている事実を知ってみると、ぬるま湯に浸かったヲレにはできない偉業であると思うのである。

「富士山から日本を変える」と題した公式ウエブサイトが面白い。小池環境大臣を応援しているんだな、この人。応援するまでなら良い、立候補したら見方を変えるぞ。現場を第一と考える行動者として期待をするのだから。