砂漠

日々のストレスの中で癒しとして読める本。つまり、大変なこと、嫌なこと、疲れていること、そんなことを忘れさせるほど没頭できる小説。こういう本に出会えたことはとても有り難い。

砂漠 (新潮文庫)

砂漠 (新潮文庫)

それにしても素晴らしい。いや、ストーリではなく、こんな小説を書ける伊坂幸太郎にだ。主要登場人物5人の性格の作り込みと関係が絶妙。それぞれ愛しく感じるよ。若者っていいなあ、こういう時を過ごすことができるのはうらやましい。

ちなみに、私は南に萌えるな。西嶋もいい。井上ひさし『青葉繁れる』村上龍『69』と並ぶ(←古い!)青春小説の傑作。あと、久しぶりに牌字を使った小説を読んだ。

ちなみに、新潮文庫の平成22年初版P330の説明では、南が一萬であがる理由が理解できない(麻雀のシーンね)。トイトイ三暗刻でしょ。まっいいか、楽しかったから。