ライフ・オブ・パイ

チラシ曰く「究極の3Dで愛おしくきらめく・・・3D映画の概念を崩した作品。これこそ3D映画のあるべき姿だ。」などと3Dを前面に出した前振りだが、2Dで観ましたよん。理由は、3Dは吹替版で2Dは字幕版だということ。

でもね、「愛おしくきらくめく希望の物語」じゃないのだよね。3Dのために考えたとしか思えない美しい海面や夕焼け、クラゲ、様々な魚など「わー、綺麗」と3Dなら感動するのだろうけど、最後はハッピー・エンドではなく、えらく後味の悪い結末。喜びも悲しみも笑いもなく、美しい映像もエセっぽくて、なんなんだろうこの映画という疑問ばかり。

ヲレだめ、この映画。観客をどう感動させるかはっきりさせないまどろっこしさがある。いろいろな解釈ができる結末だが、基本的に過去を語る主人公の記憶をたどる古典的な手法で驚きがない。中途半端で後味よくない居心地の悪さだけが印象的。久々にお薦めできない映画。