塩の街

有川浩自衛隊三部作の一つ。人間が塩になってしまうという塩害に世界中が陥るという設定。全体的に漂う、ああ、もう日本もダメかという諦めの雰囲気が薄暗い。

塩の街 (角川文庫)

塩の街 (角川文庫)

有川浩の凄いところは、この作品がデビュー作であるということ。さすがに荒削りだなあと感じる部分が多々あるが、面白さは変わらない。主人公秋庭の故郷が、我が家の近くという設定なので親近感があり。人類滅亡の危機っていう塩害だが、そんな中にも幸せや希望を見いだせるストーリ展開は読後感もよろしい。

有川浩って、青春真っ只中の小松左京って感じですか。