余命三ヵ月のラブレター

モップスの鈴木ヒロミツは、俳優の方が有名か。

  • THE MOPS - たどりついたらいつも雨ふり

↑格好いいねえ。日本のロック創世記。で、この本は、初めての診断で余命三ヵ月と宣告された鈴木ヒロミツが、家族に宛てて書き綴ったもの。死後、出版されてている。父を失ったばかりなので、これは辛い。自分がこのような立場になったとき、こんなに優しくなれるだろうか。

余命三カ月のラブレター

余命三カ月のラブレター

死を迎えるまでは、とにかく家族(妻と息子)に仲良くするようにと諭し、ありがとうと感謝する日々であったことがわかる。治療を拒否し、家族と一緒に居る時間を選択した鈴木ヒロミツの壮絶さが悲しい。

バディ・ガイは、たった50ワットのアンプを一台置いて、そこにギターのシールドをブスッとさしただけのシンプルなセッティングなんですよ。エフェクターなんて使いません。それなのに、音を聴くと、あのクラプトンですら子供に見えてしまう。

残り少ない貴重な時間を、延々とコンサートのDVDを見てしまう鈴木ヒロミツ。そこで、バディ・ガイのように力を抜いて活きることを悟る。悲しいけど、奥深い。

ちなみに鈴木ヒロミツは、残された家族のためにこの本を残した。最後のメッセージだ。もう一つの意味として、これはどこにも書いてないが、本の印税を家族に残したかったのではないか。ところが、ヲレはこの本をブックオフ105円で購入したので遺族に印税は入らない。気が引ける事実でちょっと滅入ったよ。