死と生について

40も半ばになると体力も年々落ちてくるのを実感する。明らかに衰えを感じる。就職した当時の上司が今年になって何人か亡くなった。もうそういう歳になったということだ。

親父に購入を頼まれた本はエンディングノート。なんじゃそりゃとAmazonで検索すると何種類も発刊されている。

自分に万が一のことが起こった時のために、伝達すべき様々な事項をまとめてノート形式で記入しておくのが「エンディングノート」です。「エンディングノート」を書いておくと、自分の死後、あるいは意識不明となるような発病などの際に、役に立ちます。直接、伝えにくい事柄も、ノート形式で記録しておくことで、確実に伝えることができます。

そんなに弱気になってどうするのだと思うのだけれど、ヲレが最近買った本は、武田和子著『死ぬまでなすべきこと』。古い本であるが、最近のエンディングノートの先駆けみたいなもの。これでは親父と変わらないではないか。

先日、職場の後輩が亡くなった。勤務中の交通事故。まだ20代半ば、ヲレの半分しか生きていない。事故に遭う10分ほど前にすれ違い、軽く声を掛け合った。その時の爽やかな笑顔が瞼に焼き付いている。

死は避けられない。その時は運命だとしかいえないタイミングでくる。死を迎えて悲しみ、新たな生を受け喜ぶ。残念ながら、当たり前の過程だ。

ヲレも人生半ばを越えた。そして、折り返したと後ろを振り返り、限られた時間を考える。結果は、残りの人生を有意義に生きようと妙な悟り心地。半分、諦めの境地だ。