Cの福音

楡周平著、処女作である。
この作者は外資系の日本法人に勤めているらしいのだが、おそらく輸入関係・船会社みたいなのかな。汐の香りがする。
20万部も売れた。確かにあっという間に読み終えてしまう面白さもあるが、じゃあ、2作目も面白いだろうなと思うかどうかは別。もっと書き込まなければと思う。
まあ、結果は出ていて、2作目の「クーデター」は、この「Cの福音」より面白く、少し新しい分野について書き込んでいるので、やっぱりたいしたモノだなと感心したわけだけれど。次の作品に繋がる終わり方をしているので、おそらくシリーズものになるのだろう。新たなピカレスクロマンが生まれた。次が楽しみ。
タイトルのCとはコカインのこと。コカインの売買の方法については、実際にやっている人がいるだろうなと思う。いわゆる、ありがち。したがってそれほど読み終わっても斬新という感じはない。お勧め度:70/100。
Cの福音 (宝島社文庫)