蔦の細道

運動不足を解消するため、静岡県岡部町の蔦の細道散策道を歩いてきた。
蔦の細道とは、平安、鎌倉、室町期にかけて東西を行き交う主要道路だった古道で、伊勢物語にも登場する。
蔦の細道、旧東海道、明治トンネルとぐるりと一周、昼食も含めて約2時間、のんびりと歩くことが出来る。蔦の細道は、山越えの登山道であるが、道は整備され迷うことなく危険ではない。(写真内の石碑の左側が登山道)
旧東海道は完全に整備された散策道で気持ちが良い。途中、国道150号バイパスのトンネルを陸橋から眺めることになるが、古き時代の道と自動車社会の高規格道路の差が面白い。昔の人の苦労を想う。
明治トンネルは、レンガで出来た小さなトンネルであるが、中はヒヤリと涼しく気持ちが良い。どばっと出た汗が一瞬でひいてしまう。
蔦の細道を歩いていると、南アルプスなどを歩いていた頃を思い出した。もう一度、雲海の上を歩いてみたい。

 M8(エムエイト)

M8はマグニチュード8で、東京大地震が発生するという小説版「太陽の黙示録」見たいな小説。

M8 エムエイト

M8 エムエイト


著者は神戸に住み、また元科学者である。実際に東京直下型地震が発生した場合を物語にするとなると、単行本1冊ではとても書ききれるものではないが、この本はそれでもその混乱ぶりと具体的な問題を指摘しているのが良い。
残念ながら地震の場合、備えていれば犠牲は減らすことは出来るが避けることは出来ないのが現実であるが、それでも国や自治体の対応如何により多くの犠牲者を出すことを避けることができることを指摘している。この本を読んで、日本に住んでいる限り地震は避けることが出来ない事実を再認識するのもよいのでは。

 夜のピクニック

第26回吉川英治文学新人賞受賞、第2回本屋大賞受賞、「本の雑誌」が選ぶ2004年度ベスト10の第1位。輝かしい経歴を持つこの小説、確かに青春小説としては爽やかで読後感もよく逸品。

夜のピクニック

夜のピクニック


ストーリは、夜を徹して80キロを歩き通す高校のイベント「歩行祭」を通して登場人物の様々な思いが明らかになっていく。舞台がそんなものだから、なんともスローなペースで物語は進行する。次へ次へと読み進みたくなるような感じではなく、時間のあるときにのんびりと読むのに適している。
けれども、40を過ぎたおじさん(ヲレ)が読んでいると確かにノスタルジックであるが、もっっと何か刺激的なものも欲しかったと思ったのが本音。もっと若いときに読みたかった小説かな。

 リアル鬼ごっこ

山田悠介著、幻冬舎文庫、533円
読んでいて、まず感じたのは文章が下手、安っぽい。単純でわかりやすいけれども、全体的に緊張感がない。はっきり言えば、つまらない。だからなんなんだと言いたい。この感覚が世の中をおかしくなっていく原因ではないかと疑いたくなる。お勧め度:50/100。
リアル鬼ごっこ (バーズコミックス・スペシャル)

【最後に、遅筆堂(tipitu)から切なる願い】
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