護衛艦「さわゆき」一般公開

午前中、仕事に出かけてその脚で田子の浦港での護衛艦さわゆきの公開イベントに出かけた。自衛隊オタクではないが、今日は自衛隊萌え。

堂々とした姿。護衛艦さわゆきは、全長130メートルの鉄の塊なので迫力がある。「さわゆき」は沢雪で、沢に降る雪。清らかでありながら厳かなイメージということ。旧帝国海軍時代から駆逐艦には気象等に関する名称が付けられているが、これらが継承されているんだろうな。

でかい。さわゆきは、来年3月で退鑑となる昭和59年竣工の老朽艦。

20ミリ機関砲(CIWS)。1秒間に50発も撃てるって凄い(以下、ヲレは軍事オタクではないので間違っていたらごめんなさい。ご指摘ください。)。

当たり前だけれども戦闘を前提の装備だなあと。以前、自衛隊幹部の方の講演を聞いたことがある。ほとんど内容を忘れてしまったが一つだけ覚えているのが次のような言葉。

よく自治体や企業が作成する○○○計画とか○○○構想とかがあるが、自衛隊にはそのような概念はありません。では、我々はどのように表現するかというと、それは「戦略」と言います。戦い勝つためのものです。

細部は違うかもしれないが、こんな感じ。「戦略」かあと感心したことを覚えている。護衛艦とはいうけれども、戦い勝つための武器ですよね。

艦橋内部。航海図を担当するところだね(正式名称不明)。置いてある図面は、田子の浦港。写真を見ていて、アナログなんだと気がつく。

艦橋から鑑首を見る。手前に見える箱は、アスロックランチャー。その向こうが76mm速射砲かな。

伝令管か?でもカッコイイ。全体的にアナログ感、たっぷり。操舵室は、意外に狭い。

操舵室内にあった応急警報。火災、浸水、弾庫高温、弾庫注散水・・・なんかリアルだなあ。この警報が作動する事態が起こりのは実際の戦闘状態の時だと思うと怖い。

アンテナにCIWSなど。無駄がない美しさがあると思われ。

整然と管理されている船旗。

立入禁止の表示。「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法施行令第5条の規定により掲示する」とあるが、日米相互防衛援助協定云々が根拠となっているのがビックリ。

「総員離鑑安全守則」の表示。鑑を捨てる時なので、もう最後の最後の事態になった時の心がけ。

  • あわてるな。
  • 衣服を着用せよ。
  • 救命胴衣を装着せよ。
  • 早く鑑から遠ざかれ。
  • 集団を作れ。
  • 無理な泳ぎはするな。
  • 水中爆発及び鮫に注意せよ。

なるほど、それぞれに根拠があるし論理的でもある。最後の「鮫に注意せよ」もその状況を想像するとぞっとする。

アスロック(ASROC)対潜水艦用ロケット魚雷の発射管。ホーミング魚雷を空中に発射してパラシュートで落とす奴。かわぐちかいじ著『沈黙の艦隊』をもう一度読み直したくなる。

76mm速射砲、自動化、無人化された近代的な艦載砲。『ジパング』で敵攻撃機数十機を百発百中でやっつけた奴かな(←自信なし)。

船首から艦橋を眺めた画。手前はアスロックランチャー。

これは多分ハープーンだね。説明としては「射程:水平線の結構むこうまで、速度:新幹線以上」とあったが、性能は軍事機密なんだろう。あとで『ジパング』で復習しよう。

対潜水艦用ロケット魚雷(短魚雷)の水上発射管。

艦尾の装備されているシースパローミサイル(防空ミサイル)。この性能についても「最高速度:結構速い、飛翔時間:ままあ長い、最大射程:そこそこ飛ぶ」としか書かれていなかった(笑)。特定防衛秘密だそうだ。

艦尾の艦載ヘリSH-60Jシーホーク、これも『ジパング』に登場する「みらい」と同じ。映画『亡国のイージス』にも出てくる。なかなか大きな機体で迫力あり。

SH-60Jの操縦席周り機器、凄い。

正面から。かっこいい。SH-60Jには、Mk.46短魚雷×2本と74式7.62mm機関銃×1丁を武装しているが、説明板には「日本の主権を侵害する不審船や、世界秩序を乱す海賊に対しては、法律に基づき厳正な対処をします。」と書かれている。頼みますよ、日本の外交・防衛は、今回の選挙の争点でもある。

横から。大きすぎてここまで引いても全体を撮ることができない。ということで、初めて iPhone5 のパノラマ写真機能を試してみる。

おー、すげー。全長130メートルの艦艇が、まったく継ぎ目が無くて撮れているじゃないか。

再度、前方から・・・やっぱり戦闘的な姿。戦争を肯定しないし戦争がない世界になってもらいたいが、日本にとって主権を守るための外交・国防は重要だ。そのような中での自衛隊という存在は重い。願わくば国防軍などという名称にならないことを祈りたい。

最後に、誘導、案内、説明を丁寧にしてくれた自衛官の方々に感謝。いろいろな意味で勉強になった。