ジーン・ワルツ

海堂尊の『ジーン・ワルツ』は映画化され、公開間近だ。だからという訳ではないが、海堂作品を順に読んでいったらこれに行き着いたので読んでみた。

ジーン・ワルツ

ジーン・ワルツ

残念ながら『螺鈿迷宮』と同じくらいツマラナイ。文庫版250ページくらいまでは退屈なだけ。順を追った展開は意外感がなく興ざめである。

そうでないことは承知しているが、生命の誕生の奇跡を弄ぶ感がして後味悪い。大学での講義のシーンは興味深いが「たまご」という表現は許せない。自分が男だからか。でも、2人の子どもを育ていているのは幸せだと思うし恵まれているとも思う。神だか仏だかにも感謝をしている。だからこそ、いくら小説とは言え、この弄ぶ感が許せないのだ。「意外性」とか言う軽い言葉では説明つかない弄ぶ感。