ハワイ報知を読んでみる

安部首相が訪れたハワイ真珠湾での演説。叙情的すぎて判りにくいと感じたのは、多分、私の読解力が無いだからだろう。

そこで、・・・そこでということもないだろう。昭和16年12月8日(月)発行のハワイ報知(復刻版)が届いた。日本語1ページ、英文4ページで構成されている。当然であるが、米国側の報道内容だ。こうして戦争が始まったとリアルに感じる。

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一面冒頭に社説。

「何れが最初の砲弾を撃ったかは歴史の記録に残るであろう」と予告無しの攻撃について書かれている。「最早善悪を論じ、国際正義云々を言う時は既に過ぎた」「我々の戦争である。我々は最後まで戦わねばならぬ」と、もう駐めることは出来ない状況に陥ったことを表する文章が、熟々と続く。怖い。

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「米国日本帝国に宣戦 大統領教書急速発動」という大きな見出し。「本日正式に戦争に入った」という小見出しは、正式でない戦争があったことをなんとなく窺わせる。

戦争に突入するまでにはそれぞれにそれなりの理由と時間があったはずだ。その真偽、可否は別として、75年たった今でもそれらから学ばなければならないことが多い。同じ事を繰り返すことはあってはならない。

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英文ページのトップ見出しは、"War is deeclared by congress on empire of japan"。怖いなあ。