2013年1月の読書メーター

2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2238ページ
ナイス数:403ナイス

実は、重松清『とんび』も1月末に読了しているのだが、読書メーターへの登録が遅れたので2月分としてに登録する。一見、面白そうな作家、テーマが目白押しの小説ばかりだが、残念ながら、涙流しながら悶絶するほど感動した本はない。すべてが「残念、もうちょっと」・・・まあ、かなり評価基準は厳しくしている中での感想であって、決して面白くないという訳ではないの。積ん読本がたくさんあるので、この中から宝石を見つけ出そうよ。

ガッツン!ガッツン!感想
久しぶりに牌活字が登場する小説を読んだ。個人的には阿佐田哲也の名を継げるのは伊集院静だと思っているが、この小説は若干寂しい。有川浩小説みたいな甘さと綺麗さがあって残念。もっと悪漢に書いてもいいじゃないのかと思ったが、帯には青春小説とあるのでこんなもの?麻雀入門的な記述も麻雀を知らない読者サービスのようだが、あまりにも初心者向けで興ざめ。期待と結果にギャップがある。第一部完とあるので続編があるのだろう。ここであえて言えば、必要以上にメディアに取り上げられ無頼感がなくなった伊集院静にはもう期待が出来ないのか。
読了日:1月26日 著者:伊集院 静
灰色の北壁 (講談社文庫)灰色の北壁 (講談社文庫)感想
新田次郎と比べると、創作的でドラマチックな構成。言い換えれば、机上の空想であり、リアル感には若干欠けるということ。ただし、ミステリーとして読むのであればなんら問題は無く、立派な娯楽小説になっている。面白い!『黒部の羆』にはやられたなあ、巧いと唸らせるレトリックには脱帽。
読了日:1月26日 著者:真保 裕一
桐島、部活やめるってよ桐島、部活やめるってよ感想
非常に読みにくかった構成。最近の若者の省略・短絡文化を象徴するような書き方で、著者が平成生まれだと知れば、今の世相を反映している小説なのかと納得。著者の倍以上生きているヲレが同レベルで評価が出来ないは致し方ない。面白かったけれども、いろいろ余韻も残った形になっているので、これらのサイドストーリを作っていけば、もっと面白くなるかも。もっともさらに複雑になることは間違いない。桐島が出てこないこととか、前後左右に展開する切り取り方は、著者のアイデアの勝利かな。息子がね、この年代なんだよ。いろいろ考える。
読了日:1月19日 著者:朝井 リョウ
謎解きはディナーのあとで謎解きはディナーのあとで感想
この小説が本屋大賞に選ばれてしまうなんて、もうダメか。書店員のレベルが低くなっているということか。決して、面白くないわけではないが、新しさがまったくない。赤川次郎とかその辺でとうの昔に出尽くした感があるユーモアミステリー。赤川次郎など知らない一世代変わった年齢層には受け入れられるのかもしれない。6編読んだだけで飽きた。もう次は読まない。あ、これ、嗜好の問題だから批判はしないように。ラノベがあれだけ売れる時代だからしかたがないのか。
読了日:1月13日 著者:東川 篤哉
太陽は動かない太陽は動かない感想
面白いですかね、これ?正直、テーマがざっくり過ぎる。インテリジェンスな部分もリアル感に欠ける。ハリウッド映画のようにご都合主義で緻密では無い。非常に視野の狭い小説で・・・つまらない。読み終えるまで苦痛だった。文章下手。良い点、意外に人間味のある登場人物は好ましいかな。吉田修一は、やっぱり人を描いた方が良い。たぶん、そうだと思う。
読了日:1月10日 著者:吉田 修一
中の人などいない@NHK広報のツイートはなぜユルい?中の人などいない@NHK広報のツイートはなぜユルい?感想
勢いで書かれた本なんだろうが、だからどうだという得るものはあまりない。新潮社からの出版なんだよね。1200円の価値があるかと言えば、私にとって無い。でも震災時の描写はちょっと良いかな。かなりの葛藤があったと思われるが、その辺のことは未だに課題(私にとっても)。NHKという営業努力が少ない組織の中で頑張っていると思われるので、今後の活躍を期待します。
読了日:1月2日 著者:NHK_PR1号
SOSの猿 (中公文庫)SOSの猿 (中公文庫)感想
つまらないと言う評価が多かったので後回しにしていたのだが、やっぱりつまんね。苦痛だったね、年末年始の貴重な時間を無駄にした感じ。なんなんだろうな、何とかというわけわからん漫画との連動企画なんてのがダメじゃないの?小細工などせずに読者だけのことを考えてもらいたい。褒めるところがない駄作。
読了日:1月2日 著者:伊坂 幸太郎

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