2013年10月の読書メーター

読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1559ページ
ナイス数:144ナイス

あらら、4冊か。読みかけの本が2冊あったが言い訳に過ぎない。結局、地味に忙しかったのだよな、10月も。土日に用事を入れると本を読めない。平日も家事があり本が読めない、主婦の気持ちがよく判る。自分のことができない。


病葉流れて (幻冬舎文庫)病葉流れて (幻冬舎文庫)感想
麻雀放浪記のオマージュというべき作品。麻雀のルールを知らないとまったく魅力が理解できないだろう。競輪もそうだが、かなり初歩的な説明であるので、そういった意味ではギャンブル入門的なところもある。主人公もそんな位置づけであるが、でも無茶だよな。ここまでのピカレスク振りはなかなか現実的にはないと、私のような平凡な人間には考えられない。まあ、そこが面白いのだが。ちなみに、私は麻雀も競輪も大好きです(笑)
読了日:10月28日 著者:白川道
影法師 (講談社文庫)影法師 (講談社文庫)感想
今、百田尚樹が素晴らしい。『永遠の0』が売れている、話題になっている、映画化だからじゃなくて、どの小説も現在の日本に失われつつある気概と観念を巧みに描いているからだ。百田は右寄り、軍国主義、戦争肯定だとかSNSで叩かれているが、言わんとしているところはそこではない。しっかり行間を読もうよ。 福島へ戻る新幹線の中で読むようにと購入した『影法師』。ヲレにとっては久しぶりの歴史小説であるが、これは名作、名泣ける。まるで山本周五郎の進化版ではないか。こういう小説も書けるのかと驚きである。
読了日:10月19日 著者:百田尚樹
原発ホワイトアウト原発ホワイトアウト感想
全部を信用する必要はないしそれは愚かだと思うが、でもすべて否定をすることもない。感覚的にはかなりリアルで実際の官僚の世界はこれに近いのだろう。いずれにしろ国民目線ではない。原発の脆弱性は、意外にこんなものかもしれない。福島第一原発の現状を見るにさもありなん。現被災者については、ほとんど記載がない。今の国の姿勢は。そういう視点が恐ろしく欠けていると被災地にいて感じるが、この著者が現役キャリア官僚ということであれば、それもまたリアル。小説の技巧とかを評価するのではなく、この書籍が生まれた土壌を考えるべき。
読了日:10月10日 著者:若杉冽
民王 (文春文庫)民王 (文春文庫)感想
つまんねーなーと思いながら最後まで読んでしまった。モデルとなる人物が容易に判るので新鮮味がない。また、ありがちな展開で工夫がない。だいたい犯罪?の原因とかもうありえないくらい安直。とは言え、最後まで読み終わる程度の勢いはあったかな。深く考えなければいいと割り切れば楽しめるかも。
読了日:10月2日 著者:池井戸潤