日本三景「宮城県松島」に行く
東北は、好きになったり嫌いになったりであるが、せっかく東北に住んでいるのだから梅雨の合間の天候を見極め、日本三景の一つ松島を楽しむ。比較的、朝早く自宅を出たので、松島には10時前に着く。この時間だと松島巡り観光船もまだ混んでいなく、予約無しで1便の乗船手続き。一人かつ時間たっぷりなので、1時間40分の奥松島嵯峨溪コースを選択、ぼっち旅は楽しい。
奥松島嵯峨溪コースは小型の高速船。後部のデッキに余裕で位置する。潮風が気持ち良い。
船が動き始めると大量のカモメが船と併飛。餌を差し出すとカモメが食い付く。カモメの餌は、かっぱえびせん。大丈夫か、そんな油っぽいもんで。
以前『WATARIDORI』というドキュメンタリー映画があったが、まったくあれのリアル版。手の届きそうな所で併飛するカモメの眼が怖い。くちばしも長いし、尖っているし。
こんな島があちこちにある。東日本大震災の津波で崩れた岩肌。これら島々があったおかげで松島湾の最奥では数メートル程度の津波となり、被害を受けたが観光地としての復旧は早まったとのこと。
松島湾から外洋に出て宮戸島をぐるりと周り石巻湾側に移動。奥松島嵯峨溪は、日本三大溪の一つ(岩手県の猊鼻渓、大分県の耶馬溪)。嵯峨溪を見ずして松島は語れずと言われている(ほんとか?)。遊覧船は嵯峨溪を舐めるようにのんびりと進めてくれる。実に優雅な気分。特徴ある岩肌や小島、洞窟が続く。
大揺れの外洋から松島湾に戻る。島もカモメも遊覧船もいっぱい。
上陸して、まず最初に行ったのが、有名な五大堂。坂上田村麻呂の創建ってどんだけ歴史があるのか。現在の御堂は伊達政宗が再建したもの、風格がある。
さすが伊達家の菩提寺、瑞巌寺の参道が立派。本堂は改修中で見学不可、残念。
福浦島に渡るためのコンクリート・鉄骨の味気ない福浦橋を渡る。通称「出会い橋」というらしく、出会いを期待しながら渡ったが、当然、なんも出会いもない。しかも、有料なんだよね、この橋。
福浦島に渡って、散策道を最奥まで行く。誰もいない四阿でのんびりする。景色ものんびりで癒やされる。素晴らしいのは、うっそうとした林の中を通っていくが蚊や虫がいないこと。
昼食は、仙台麩を油で揚げて卵でとじる油麩丼と白石温麺、宮城県のB級グルメ。まあ、カツ丼のカツを油麩にした味付けで、油麩はもちもちした食感が新鮮か。美味しい。油麩丼の選択基準は、海鮮丼やお寿司なら塩竈で食べればいいし、旬の穴子はなんとなく味が想像できるということ。