福島県南会津の大内宿がいいぞ

朝、東北六魂祭を見に行くために自宅(アパート)を出たのだが、渋滞・人混み・行列・順番待ちが嫌い(要するに短気)だったということに気がつき、急遽、会津方面に方向転換する。多くの観光客が東北六魂祭に行くのだろうから逆に有名観光地は空いているかも、まして、私一人が六魂祭に行かなくても復興の進み具合が変わるわけでもないだろうという身勝手でせこい考えもありまして。

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で、着いたのは南会津地方の大内宿。江戸時代の宿場町の景観が残っている。いや−、ここは良かったよ。こんな山奥にこれだけの景観が残っているなんて驚き。素晴らしい。

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一軒一軒は独立し、大きな茅葺き屋根が主流。街道の両側に水路が造られ、綺麗な水が流れている。生活雑排水とは区別がされていると思われる。

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いわゆる歩道部分は、たっぷり幅が確保されていて開放感あり。ほとんどの家屋が民芸品店とか食事処として営業している。でも、歩道部分まではみ出して商品を売るようなことはなく、控えめに屋敷内での販売。いざとなると買う物はないのだが、眺めているだけでも楽しい。

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神社の入り口に建つ鳥居も質素で神々しい。これでいいのだよね、信仰の対象としてのシンボルとしては。

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子安観世音も味がある。宿全体が赤とか黒とか金とかそういう色合いを封じ込めて、自然の風合いを大切にしている。

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水路は後で造られたものかな。会津と日光を結ぶ街道であった会津西街道の宿場だが、久しぶりに土の上を歩いたような気がする。水路の水を柄杓で捲いたりしていてね、なかなか風情がある。

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民家の軒下には、このような葦を纏めた筒状のものがぶら下がっている。マメコバチという小さな蜂が花粉を集め、この葦の中に花粉団子を運び産卵をする。マメコバチは、ミツバチより小さいが82倍働くとのこと、桃や梨などの受粉に大活躍。自然と共生するってこういうこと、凄いなあ。

ざる蕎麦と岩魚の塩焼きを食べたが、写真はボケボケだったのでなし。ネギを箸代わりに食べる高遠そばじゃなくて普通のざるそば。ぼっち旅行なので、そんなものをやっても寂しいだけ、食べにくいし。その他、食べたいものはたくさんあったのだが、夕食の腹具合を心配して我慢する。次回は、いろいろ食べてやるぞと誓って退宿。人出は少なく、余裕で見学ができたのが嬉しい、方向転換は正解だった模様。