ギターアンプ YAMAHA THR5

35年ぶりくらいにギターアンプを手に入れた。高校生の時に買ったアンプもヤマハで随分と堅い音がしたものだと記憶している。お金がないのでエフェクターも買えなかった。今回手に入れたのは、YAMAHA THR5という昨年10月に発表された製品。上位機種のTHR10は、売り切れ続出で入手困難な状態。

ギターアンプといっても大袈裟ではない。こんな感じで、iMacの横にちんまり収まる。パソコンデスクと同系色で違和感ないな。サイズ的には、Apple Wireless Keyboardと同じくらい。

YAMAHAの音叉マークが誇らしげ。YAMAHAの文字もロゴもない。コントロールつまみのデザインもフォントも拘りを感じる。ビンテージのイメージなのだが、安っぽくもくどくない。

電源を入れると内部が意味なく赤く光る。バーチャル・チューブ・イルミネーションだと。すぐ横にあるカーボン電気ストーブみたい暖かみ(笑)遊び心いっぱい。

シールドはこんなふうになるのだが、あまりにも筐体が小さいのでこれは違和感あり。できたら正面から差し込むタイプにしてもらいたかったな。コントロールつまみを上部に持ってきたデザインなのでしかたがないか。

チューナー機能あり。これはとても便利、ありがたい。アナログメーターでなくて音名が表示されるデジタル式であるのはご愛敬、そこは妥協したのか。

USBドライバをインストールすれば、USB接続がされる。OS X Lionでも正常に作動。The Editorというソフトウエアを入れれば、エフェクトや音色を細かく設定できる。THR10にはあってTHR5にはないトーンコントロールもここからは可能。またライブラリーから25のモデリングがクリック一つで選択できる。もうこれだけで、何も調整は必要ないという感じのもの。もちろんそれらの変更も可能。面白いおもちゃですよ。

入手困難なTHR10と入手可能なTHR5との違い、数時間使ってみての感想を箇条書きで参考までに記録しておく。

  • 小さくて軽い。持ち手のシルバーが素敵。でも、持ち運ばないだろな。ひょいと自分の部屋で気軽に爪弾いてみる為のアイテムじゃないか。
  • THR10が品薄過ぎる。そりゃー、5より10の方が良いさ。でも、冷静に考えてごらん。あんたのギター歴、演奏レベルを。どんだけ高望みするのだと3年前に亡くしたオヤジが叫ぶだろうさ。手に入れる前から判っていた。THR5で充分。この差額の1万円でペーパークラフト1年分が手に入る。
  • USB経由でPCと繋げてなんぼの製品か。本当に素晴らしい世の中になった。35年前、こういうことができないかなと理想を描いたままの仕様だ。夢のよう。もう死んでもイイなんて冗談にならないようなことも呟いてしまいそう。
  • iTunesで再生した曲がTHR5から流れるだけで涙がでそう。もちろん、それにヲレの下手くそなギターを重ねることができる。それもどんだけエフェクター必要かと思うようなプロっぽいサウンド。ありえん。
  • iPhoneiPod)からも再生可能。オーディオケーブルが付属している。単純な話、これ以外、なにもいらない。ああ、ピックが無くて困っているが。
  • ヘッドフォンでも聴ける。夜中でもギターが真空管アンプで歪ませたような音で弾ける。気持ちイイ。
  • THR10はトーンつまみで、BASS、MIDDLE、TREBLEの調整が可能。THR5は、THE Editorではできるので良いか。というか、モデリングが秀逸すぎるので、それ以上の調整が必要ない。素人が触ってはいけないのだよ、という感じ。
  • THR5は、ベースとアコギのモデリングが使えない。でも、ヲレには必要ない。エレアコも持っていないし。
  • THR5も、5W+5Wの出力なので、結構な音量。音も割れずに出力する。THR5だから5Wと書かれているWeb記事があるがそれは誤り。
  • 最後にこれだけは残念なTHR5の不満な点。それは、iTunesiPodで再生している音源の出力ボリュームをTHR5本体でできないこと。THR10は、モニターボリュームが付いている。これは不便だ。iTunes側で音量調整をするのだけど、ギター抱えながら細かいマウス操作したくないわけ。ちなみに、iMac(OSX Lion)の音量調整(Apple Wireless KeyboardのF11、F12)も制御不能。ソフトウエア制御できると思うのだけれど、YAMAHAさん、なんとかしてくれないかなあ。