2011年12月の読書メーター

まずは、2011年の年間の読んだ本のまとめ。

2011年の読書メーター
読んだ本の数:144冊
読んだページ数:34599ページ
ナイス:2913ナイス
感想・レビュー:114件
月間平均冊数:12冊
月間平均ページ:2883ページ

漫画も含んで144冊なんで、漫画除くと100冊くらい読んだかな。忙しく環境も変わったけれども、その割には頑張ったと思う。来年も100冊を目標としよう。

で、これからは12月分。比較的忙しい月であったが、12冊を読んだ。震災関係の本は、どんな本を読んでも辛い。原発にもうんざり。来年はもう少し夢のある年になればと切に思う。

12月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:2472ページ
ナイス数:334ナイス

BANG! BANG! BANG!BANG! BANG! BANG!
怖い小説。表紙の絵も怖い。著者は、子育てもしている若手作家。最後には若干の救いを残したりするが、そこに至るまでの経過がとても怖い。深層心理のそのまた奥深くの意識を突いてくる。著者は、自分も子育てをして社会に出るなかで感じていることを書かれている。その事実が怖い。機微な心理描写を巧みな構成で積み重ね、読者を離さない。
読了日:12月31日 著者:朝比奈 あすか
新・片づけ術「断捨離」新・片づけ術「断捨離」
速読、斜め読みで十分。言わんとすることはその通りであり理解できる。しかしながら、ヲレ的には同様のことを自分で確立しているので、申し訳ないがまったく驚きも新鮮みもない。実は、ヲレ、1冊本を書けるくらいのノウハウ・確たる根拠を持っている。この本は、買うまでもない。
読了日:12月31日 著者:やました ひでこ
原発のウソ (扶桑社新書)原発のウソ (扶桑社新書)
3.11以後初の書き下ろしとあるが、福島第一原発事故が現実に起こってしまった今となっては、あまり新鮮みがない。実際の映像・事実の方が説得力があるのだ。が、以前からこれら危険性について警告をしている著者には敬意を表する。私は、浜岡原発から16キロの所に住んでいる。絶対に再稼働は認めないし、廃炉の方向に持って行きたい。
読了日:12月31日 著者:小出 裕章
文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」 2011年 8月号文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」 2011年 8月号
地震・津波は自然災害とは言え、こういう辛い体験をさせないようしなければならない。出来ることはあるだろう。少なくとも風化させては駄目だ。多くの人がこの文集を手にとって、定期的に思い直してくれるといいと思う。
読了日:12月24日 著者:
ヒア・カムズ・ザ・サンヒア・カムズ・ザ・サン
最近の有川小説、期待できない雰囲気があり、この本も購入して数週間塩漬け。さらに読み始めてみると、また出版社とか作家とかそういう話題。登場人物に作家とか出てくるのはネタ切れの傾向。アイデア切れかと落胆する。この読書メーターもこの小説は今ひとつではないか。とかなり期待せずに読み始めたが、いやー、巧いですね、私はこの2編の小説はかなり受け入れることができました。というか、久しぶりのヒットではないかと。少ない登場人物で心理戦みたいな展開、うーむと唸る場面多々あり。自分は親の立場なので、複雑な思いで読み終わる。
読了日:12月24日 著者:有川 浩
声を聴かせて声を聴かせて
家庭を持ち、大なり小なりの苦労の連続で、子供たちは今では高校生と中学生となる。この2編の小説は、家庭を持ち子供産み育てている女性でなければ書けない感性だ。リアルだし、いくらでもあり得るパターンだし、悲しみも希望もある。実は、程度の差はあるだろうが、多くの女性がこのような体験はされている。それを一つの小説として組み上げていく著者の技量は感嘆ものだ。もうこれ以上!という一歩手前で日常に戻っていくそのタイミングと追い込みには、ほっとさせる読後感を読者にやわらかく与えてくれる。日常は困難の連続なんだよ。
読了日:12月20日 著者:朝比奈あすか
原発放浪記原発放浪記
全体の最後の2割で原発に対して批判的になる。原発ジプシーにとっては必要悪といったもの。しかし、解雇と癌発症をきっかけで反原発に転換。半分が、我が家から16kmの所にある浜岡原発でのこと。中部電力のその姿勢は東京電力と変わらない。危険を承知しているから、協力企業に押しつける。全炉停止になっているが、だからと言って安心ではない。燃料棒が6000本以上ある。津波だけではない、地震そのものの設備損傷しないわけはない。この本に出てくる風景はとても身近。だから余計に怖い。正気の沙汰ではない。
読了日:12月18日 著者:川上 武志
首長パンチ−−最年少市長GABBA奮戦記首長パンチ−−最年少市長GABBA奮戦記
佐賀県武雄市長だが、この本を読む範囲だけの感想であれば、自慢話、鼻につく表現ばかりが気になる。文章が激しく軽い。本人も繊細ではないと言う。意図的なのか単なる目立ちたがり屋なのか。先ほどUstreamの12月定例会初日の映像を見た。ここでの話し方・想いは、その内容の是非は別として、このほんの印象とは違い苛つきを感じるものではなかった。書籍という形に残るものであるので、武雄市長は、文章表現にもう少し丁寧に繊細になるべきで。実際は判らないが誤解される。その上であえて言えば、この本だけで判断すべきではないと思う。
読了日:12月10日 著者:樋渡 啓祐
彼女のしあわせ彼女のしあわせ
朝比奈あすかさんとは『光さす故郷へ』のころ機会あってメールなどでやりとりがあった。最近、あれから継続して作品を出していることを知って手に取った次第。女性でなければ描けない機微な心理や感情、思考など生々しいが、でも、意外にどこでもあるような普通の家庭であったりする。読後感は悪くない。こうして皆、悩み苦労しながら生きていくのだなと実感する。とてもいいよ、これ。文中の何カ所かに校正・確認漏れがあるのが残念。なお、読友さんへ。『光さす故郷へ』も素晴らしいので、ぜひ読んでみて下さい。実話ですが泣けます。
読了日:12月08日 著者:朝比奈 あすか
ララピポ (幻冬舎文庫)ララピポ (幻冬舎文庫)
どうしようもない連中ばかりでてくるが、意外にこういう輩は多いのかもしれない。少なくとも昨年1年間は、そういう人たちをたくさん見てきた。なにかちょっとしたきっかけ、努力で抜け出ることができるのではないかと思うのだが、逆に負のスパイラルに陥るのも意外にわけないのかもしれない。読後感は良くないのだが、夢物語みたいなのばかりでもどうかと思う。これも現実だとおもわなければならない。
読了日:12月05日 著者:奥田 英朗
中島誠之助 やきもの鑑定五十年 (新人物往来社文庫)中島誠之助 やきもの鑑定五十年 (新人物往来社文庫)
この分野、ご多分に漏れず魑魅魍魎の世界に感じる。絶対に手を出してはいけないところだが、そういう中でそれなりの論拠でもって生き延びていくことは並大抵の努力ではないだろう。その辺の整理の付け方をなんとなく伝えてくれる1冊。自宅で嗜む酒一献に拘る徳利、御猪口、高価なものでもなくても良い、そこにどう価値を見いだすかだけ。多分、やきものだけの世界だけではないのだろう。そういう価値観を気づかせてくれるだけでも無駄ではないのでは。
読了日:12月05日 著者:中島 誠之助
やった。―4年3ヶ月の有給休暇で「自転車世界一周」をした男 (幻冬舎文庫)やった。―4年3ヶ月の有給休暇で「自転車世界一周」をした男 (幻冬舎文庫)
4年3ヶ月の有給休暇っていうのが面白い。でも、そういう恵まれ感や日本に戻ってきたりしているので、石田ゆうすけ著『行かずに死ねるか!』に比べると若干ワイルドさに欠けるかな。スタンスがやや違うような気がする。いや、凄いし、絶対に自分には出来ないことで尊敬はするのだが。面白いのは、両書に共通のチャリダーがでてくること。特にナベさん(セイジくん)の話は悲しい。
読了日:12月02日 著者:坂本 達

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