いねむり先生

いねむり先生は、色川武大阿佐田哲也のこと。著者の伊集院静も含め崇拝する作家の一人だ。過日の「情熱大陸」での伊集院はとても良かった。録画して3回観た。ああいうオヤジになりたい。

ヲレ的には、伊集院静沢木耕太郎は精神的な感覚的では同じ所に位置する。色川武夫は、その上に君臨する。阿佐田哲也は、私のギャンブルの師匠、麻雀はもちろん、競輪に興味を持ったきっかけは『阿佐田哲也の競輪教科書』だった。そんな関わりを総括するような本書は衝撃だ。

いねむり先生

いねむり先生

こんな優しく穏やかな交流があったとは。羨ましい。Iさんは井上陽水、Kさんは黒鉄ヒロシだろう。小説の舞台から20数年経っているのに、昨日のような錯覚を起こしそうな自然な文体は、読者の胸にすっと入ってくる。これまた二人の関係を象徴するように優しい。

あらためて、いねむり先生、ゆっくりとお休みねと言いたい。合掌。