木漏れ日に泳ぐ魚

細かい部分で詰めが甘いと感じるが、それでも恩田陸らしい洒落た展開がいい。じゃあ、この小説が好きかと問われれば好きだとは言えない。

木洩れ日に泳ぐ魚

木洩れ日に泳ぐ魚

なぜだろうか。いろいろ考えてみたが、多分、ハッピーエンドでないことと、結局の所、何も真実は判らないというすっきり感の無さが原因であろう。ストーリのすべてが想像、思い込みで進んでいく。確たる証拠なにもでてこない。そういう心理の移り変わりが魅力の小説でもあるのだが。

よってサクサクと読めるというだけでは評価しにくい。恋愛小説にしてもミステリーにしても、やっぱり中途半端に思う。

表紙の画が嫌いだ。かゆくなりそう。