お一人さま

信州へ行ってきた。帰り際に職場への土産として買ったのが、小布施の栗ようかん「お一人さま」。小布施の栗かの子や栗ようかんなら間違いないだろうと自信をもって選んだ。値段もそれなり、ずっしりとした重みは、安っぽくない。いいぞ。

一人ずつ小分けにして分配もできる。実際に「切り分けのいらないハンディタイプ」が売り文句だ。

ところが、皆に披露する前にふと気がつく。職場で私の対面の女性は、バツイチだ。お一人さま。もう一人、同じ職場で弟と同級生なんだが独身を貫いている後輩もいる。お一人さま。・・・配布ができない。そのまま持ち帰り、息子の家庭教師にあげようかと思ったら、こいつもお一人さま。ヲレと同級生だぞ。うーん、仕方がない、茶道教室をやっているお袋にあげようかと思いきや、そう言えば2年前に親父を亡くしている。お一人さま。

なんだか、お一人さま、ばかりではないか。気張って沢山買ってきたのに消化できない。仕方がないので、嫁さんと二人で黙々と食べている。最悪のネーミング、商品コンセプトがどこか間違っている。