フライ,ダディ,フライ

『レヴォリューションNo.3』があまりにも良かったので、続けて一気読み。金城一紀、恐ろしや。

フライ,ダディ,フライ (角川文庫)

フライ,ダディ,フライ (角川文庫)

読み始めれば、パターンとして結末が想像できるだけに、安心して読み進めることが出来る。

この小説、「私は47才のサラリーマンだ。」から始まる。もう、いきなり感情移入。オレと同じ世代、同じ平凡な男が主人公。「駅の階段の昇り降りはかなりしんどくなってきているし」ってヲレそのものじゃん。だから、どんどん強くなっていく鈴木さんを応援しまくり。共感するわー。

映画『灰とダイヤモンド』は、高校生の時に観た。細部は忘れたがものすごく感動した。『燃えよドラゴン』は中学生の時のマイブーム。ああ、同じ世代だ。「おまえたちは、半径1メートルのことだけ考えて生きている人生だ」と朴は言う。ギクリとする。

盛り上がったところでの最後、終わり方にちょっと不満あり。復活した父親の復権、遥と対面するシーンを見たかった。具体的には、もう30ページ読みたい感じ。続編に期待だ。