ウォームービー・ガイド 映画で知る戦争と平和
素晴らしい!素人でも理解しやすい解説と、そこまで突っ込むかっていうくらいのマニアックさがうれしい。著者は、スパイク通信員(笑)で、「平和を望む人限定 スパイク通信員の軍事評論」というサイト(http://spikemilrev.com/index.shtml)を運営している方。映画「ハート・ロッカー」の劇場用パンフレットに解説を書いている。
- 作者: 田中昭成
- 出版社/メーカー: 海鳴社
- 発売日: 2008/02
- メディア: 単行本
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戦争を肯定するのではなく、この書籍の各所から著者の平和への想いが感じられる。それにしてもどうしてここまで詳しいのか、単なるオタクとは違う高次元の知識欲に脱帽。映画の中での事実誤認や意図的な改変があるのだけれど、著者はそれらについてもヒステリックに否定するのではなく、制作意図や時代背景など勘案しながら丁寧にそれらを擁護しつつ認めているところも、懐の深さを感じて好印象。
ちなみにこの本、2800円もするが、買って良かったと思う。事前にこの本に掲載されている映画を観て、本を読んで、再度映画を観るのがベストかもしれない。多分、戦争映画の見方が変わるだろう。