PHILIPS インイヤーヘッドフォン SHE9750

フィリップスヘッドフォンマラソン第3弾は、「ぷにぷにジェルが気持ちいい」と銘打ったSHE9750。想定価格5980円と型番の数字が上がっただけ高額になりつつある。

値段相応のパッケージングで、丁寧に作られている。配色といい商品の見せ方といいきっちりしているのだけれど、「ジェルハ ウジング」はないよね。最初、ナニかと思ったよ。

このヘッドフォンの特徴は、やはりハウジング部分が指で押さえるとグニュと変形するジェル素材であること。ジェルというよりももっとグミのように硬めだが、耳の形状に微妙に合わせてくれる。したがって、密着感は素晴らしく、音漏れも少ない。外の音はほとんど聞こえないほど。対象動いても簡単には外れることもなく、非常に安定している。

一方、密着している反面、イメージとしては骨伝導のようにケーブルなどがこすれた時のガサガサがもろに伝わり、目障り極まりない。iPod(iPhone4)で使用する場合は、洗濯物とか洗い上げなどの家事をしながらが多いのだけれど、これではとても使えない。

iMacで作業する場合など、あまり動くことのない状態での使用は非常に心地よい。Y型ケーブルも柔らかめで1.2mあるので、邪魔にならない。外れにくいという特性上、外に持ち出しての使用したいところだが、なんとも皮肉な結果だ。

キャリングケースが付属。SHE9700とは違いハードケースでコンパクト。

開くとこんな感じで、中の白い部分は軟性プラスチック。このケースの使い方(ヘッドフォンの収納方法)の説明がどこにもないので、あれこれ試しながら収納してみる。

こんな感じかな。本体を内側に納め、ケーブルは白い部分に巻き付ける。最後にピンプラグを内側に納めて固定。この状態ならば、不意に引っ張られてのケーブル断線などを防ぐことが出来るだろうが、超使い勝手が悪い。出先で、例えば電車の中でささっと片付けるようなことは不可能だと思う。そういった意味では、SHE9700に付いていたキャリングケースの方が使い勝手が良いだろう。

さて、再生音について。特徴的なのは、ジェル素材で密閉性を高めたことによる低音の再現性が高まったこと。聴きようによっては若干こもりがちとも言えるが、これは密閉性と相反するところなので致し方ないか。小音量でも無理なく嫌み無く自然な音を楽しめる。アコースティックギターのスチール弦のような高音域も綺麗に聞こえる。弦のビビリ音まで再現できそう。

総評として。

  • 着け心地 ★★★★☆(4/5)密閉性は非常に良く、音漏れはもちろん、外部の音がまったく入ってこない。一度付けてみれば簡単に外れることはなく、この点も評価が出来る。残念ながら、ジェル素材のためか形状が悪いのか判らないが、こすれ音が激しく減点せざるを得ない。
  • 音質 ★★★★☆(4/5)特に重低音が魅力だ。すべての音域で綺麗に再現してくれる。どんな音楽でも安心して聴けるレベル。

この記事は、「フィリップスヘッドフォンマラソン」に参加し、フィリップスさんから商品提供を受けてエントリしています。