ジェネラル・ルージュの伝説
『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』とこれば、この『ジェネラル・ルージュの伝説』を読まなければならない。どっぷりと海堂尊ワールドを楽しめる構成となっている。
ジェネラル・ルージュの伝説 (宝島社文庫) (宝島社文庫 C か 1-9)
- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/06/04
- メディア: 文庫
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3篇の短編小説があるが、どれも速水を取り巻く物語ですばらしい。『伝説』は新人外科医の速水(後の救急救命センター部長)、『疾風』は三船事務長、『残照』は速水部長が去った後の佐藤部長代理が主人公。とくに速水については、海堂ワールドの中でヲレがもっとも好きなキャラ。ヲレ、ICUフェチなんでたまらなくいいんです。
後半の「海堂尊物語」「自作解説」も、海堂尊小説の全制覇の参考になる。海堂小説は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)みたいなもんで、前に言ったり後ろに行ったり、それぞれ複雑に絡み合っていて、各々の登場人物の関連を頭の中に入れておく必要がある。そういった意味では、海堂尊制覇をするための資料としてとても参考になる一冊だ。