帰宅困難者みたいなもの

28日のチリの大地震による津波警報による影響は様々で、気象庁が謝る必要もない謝罪もしたりした。というのも、今回はたまたま津波が小さかっただけで可能性が無かったわけではないとヲレは思うのだよ。気象庁が今回の件を反省材料として、次回は控えめな予想(予報)をしてしまうことを危惧を覚える。生命財産に掛かること、恐れる無かれ。

ヲレはその時どうしていたかというと、朝っぱらから、津波の心配がまったくない甲斐の国に蕎麦を食べに行っていたわけ。

実はこの日、職場からは「急用があるから集合!」みたいな連絡があったのだが、その時、既に甲斐の国。取り敢えず上司や部下に連絡を取って了解と指示をし、蕎麦を食べたらとんぼ返りの日程変更を決断をした。

それからが大変。今回の津波騒動で、日本中で最大の大混乱は静岡県ではないかと思われるほど。なぜなら、静岡市(旧清水市)・富士市間の東名高速道、国道1号、国道1号バイパス、JR東海の全面通行止めとなったからだ。日本の大動脈の血栓みたいなもの。上りも下りも車と人が清水・由比・芝川・蒲原・富士・富士宮当たりに大集合状態になる。

この状態で甲斐の国から自宅まで帰るのは、非常に困難。たまたまヲレは、早めの対応、可能な限りの情報収集、的確な判断などが良い方向に向いたようで帰宅ができたが、一歩間違えば帰宅困難者だ。ヲレがとった行動は、

  • 東名高速道路のインター閉鎖という情報を中央高速道路上で得て、山梨県内で国道139号に見切りを付ける。本栖湖から国道300号に切り替え。
  • 身延から国道52号を一気に下り、渋滞にはまる。約1キロ我慢して、但沼の交差点(市立清水小島中学校近く)で県道75号線へ変更。前にも後ろにも、ここで曲がった車はない。
  • 県道75号線は農道の様相、けれども上りの車両で大渋滞。ヲレたち下りは快適そのもの。
  • 途中、いくつかの交差点では、上り車両が右往左往している場面があったが、ナビをの地図を見ながらどんどこ進む。必ず上り方面の渋滞があるので、この道は間違っていないと確信する。
  • 約30分走って、清水IC前の国道1号線に出てくる。清水IC内が渋滞している。上り方面に行こうとする車が入り込んでいるからだ。縫うようにして前に進み、ETCゲートを通過すると、もう静岡まではヲレだけの専用道路のようだ。気持ちが良い。
  • 自宅に18時30分着。やれやれ。

で、倍近くの時間が掛かったがとにかく帰ることが出来た。当日、伊豆に行った上司は、帰宅が翌日の朝4時だったということを考えると上出来だ。ここで感じたこと、思ったこと。

  • 早い段階での行動をする。
  • 早い段階での諦めも必要。右往左往することで新たな渋滞を生む。
  • 情報収集。NHKテレビは全国版なので一地方の交通情報はまったく入らず当てにならない。しかも、山間部の地デジはぜんぜんダメ。AMラジオが頼りだが、ローカル局(SBS放送)当てにならない。この地域でどんな情報が欲しいのか考えてもらいたい。
  • それでも少ない情報からその先の状況を予測する。
  • 飲み物や食べ物の用意。腹が減ってくるとイライラして判断を誤る。
  • ナビ必須だが、案内は信用しない。自分の判断で進む。信じるのは、地図とGPS。
  • 同乗者と仲良くする。相談しながら判断する。責任のなすりあいをしない。険悪な雰囲気は、判断を鈍らせる。

たかだか1メートル、2メートルの津波が来るという情報だけでこれだけの混乱。本当に東海・東南海地震が来たら完全麻痺、しかも広範囲。帰宅困難者の問題、まじ深刻だよ。