PTA再活用論

著者は、ヲレとほぼ同年代の作家。けれどもPTA役員をやっている。別に作家がPTA役員をやることが不思議であるということではないが、作家という職業柄、これまでの経緯や現状分析、それらを表現する能力があるため、この本も一般的なPTA会員が書いたものとは、一線を画す。

PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)

PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)

一般的に敬遠されがちなPTAというものをこういう風に突き詰めていけば面白いのかもしれない。いや、そうでもしなければやりきれないというのが本音か。ただでは起き上がらない作家根性。PTAの役員を引き受ければ、一冊の本が書けてしまうという、素材的な魅力があるということか。心構えだろうが。

まあとにかく、改めて勉強しなおしたところ。PTA活動、生死に関わること以外は大概に程度が良いのでは。良くも悪くも頑張りすぎるのは如何なものか。PTAについての論点整理には最適な入門書。思想的に偏っていないし、権威的でもない。良書。