あねチャリ

あまりにも軽い書名。引きこもりの女子高生が河原で元競輪選手と偶然知り合い、自転車競技にのめり込んでいくストーリ。自転車競技(競輪)というマニアックな世界を小説にするのは難しい。むしろこの小説のように、爽やか青春物語風に描けば、その垣根は低くなるか。

あねチャリ

あねチャリ

愛だ、恋だがひと言もでないところが良い。競輪世代のオヤジ連中が読めば屁バカにされるだろうけど、そうではなく、競輪(自転車競技)の世界を知ってもらうための一つのきっかけとしては有効だと。

ちょうどこの本を読み終わった頃、『競輪六十年史』という財団法人JKAの記念誌を手に入れた(というか、ヲレの努力ということではなく、ご厚意によりということ)。非売品であるが、なかなか重厚な作りで金が掛かっている。競輪ファン様様だ。

この冊子を見ると、1964年10月、229人の女子選手が登録抹消されており、女子競輪の歴史はこれまでとなっている。最近では、ガールズケイリンなどと言って、復活の兆しが有る。2011年度から女子競輪も始まりそうで、実にタイムリーではないか。