限界自治 夕張検証
2006年に財政破綻し、財政再建団体になった夕張市をルポしたもの。副題に「女性記者が追った600日」とある。読売新聞社編だ。「女性記者・・・」はいらんだろという内容で、ところどころ見え隠れする「新聞記者は大変だ、正義だ」という本筋とは違う言い訳じみた主張が邪魔に感じる。
- 作者: 読売新聞北海道支社夕張支局
- 出版社/メーカー: 梧桐書院
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
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先日、『村上スキーム』*1を読んだので、おさらいの意味で手に取ったもの。『限界自治 夕張検証』の中にも村上智彦医師は登場する。
まあ、悲惨だね。原因は、長年の首長の暴走、議会の怠慢、無関心・おねだり住民などなど、全ての条件が整っている。酷いものだ。元々の北海道の地理的条件や国政・社会情勢の変化という原因もあろうが、どこかに「だからしかたがない」という弱者を装うところから、これらの暴走が始まっているように感じる。正直、甘えていたのだろうな。
全国を見回すと、夕張だけじゃないだろうね。大なり小なり、似たような自治体は存在する。遠くを見回さなくても、身近なところにもなきにしもあらず。経済状況の悪化に加え、健康福祉、環境、地域医療などなど課題山積。ここ1、2年が大きな山なんだろうな。人ごとではない。