村上スキーム

この本には、「地域医療再生の方程式」という副題が付いている。つまり、地方自治体の地域医療崩壊がテーマ。著者の村上智彦医師は、破綻した北海道夕張市が破綻した後、夕張医療センター長を受けた人で、マスコミにも時々出ていたりする。

全篇、対談というかインタビューの形となっているが、非常に面白い。もう思いっきり正論であって、世の中の常識とか常識というイメージなんか全然無視で、その熱い口調が小気味よい。

内容がすごく濃くて、この本、2、3回読んでみれば、地方医療の現場がよく見えてくる。ヲレもしばらくしてみたらもう一度読んでみようかなと思っている。何故って、ヲレこの意見の多くに賛成で、マジそう思うから。国も首長も議会も職員も住民も医者もマスコミも全然だめって感じ。

すべての解決策ではなくて、基本的な考えとして理解できるなあ。首長や病院管理者、議会、住民などは、コイツ!なんて思うかもしれないが、よーく考えてみなよ。帯にも書かれているが

医療崩壊する地域の特徴に、自分の健康や地域医療のあり方について、「人のせい」や「人まかせ」にする人々が多いことがあげられる。

なんだよね。この地域もそのとおり。くどいけど、村上スキームがすべてを解決するものではないし、すべてに当てはまるわけでもないが、住民も含めて地域医療にかかわっている人たちは、一度、この本を読んだ方が良いと思う。そうして、もう一度、最初から考え直してみたらどうか。小手先の策やパフォーマンスじゃなくてね。


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