疾風ガール

誉田哲也著『疾風ガール』。悲しいかな、一時はこの作家はダメだと言い切ったのに、今では完全に嵌っている。猛反省。

疾風ガール (光文社文庫)

疾風ガール (光文社文庫)

さて、まずこの本の素晴らしいところは、表紙の写真。ちなみに上の本は光文社文庫版で、この表紙はだめだなあ。単行本は、下の写真ね。

中ノ森BANDのAYAKO、如何にもギター巧いですといいたげな左手。かっこいい。ただ、主人公はギブソンレスポールなのに、この写真はフェンダーのストラトキャスター。ちょっと残念。表紙の経緯については、次のサイトのインタビュー記事がわかりやすい。

ロック&ガリー系青春文学、誕生!と帯では銘打っている。作者の誉田哲也は、30歳までバンドをやっていたということだけあって、この小説はそれなりの音楽的知識をもって書かれている。ただし、ストーリは可でも不可でもない程度で、あまり感動できるというものではない。深みはないし、展開的にも驚くものもない。そんな程度であるけれども、読後感は悪くないし、投資した書籍代分くらいは納得もいくと言えるか。