ミッキーマウスの憂鬱

『千里眼』シリーズで有名な松岡圭祐の小説だが、テーマはディズニーランドのバックヤード。フィクションと言っているが、書かれている内容は、充分な取材をした上でのものと推定される。

ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)

ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)

ディズニーランドのバックヤード(裏側)は、凄い。実と虚が入り交じっている。そこで働く人々はすべて役割を演じている。食堂であろうが掃除係であろうが、演技者という設定。働く側の意識はもちろんだが、ディズニーランドに訪れるゲスト(客)もそれを承知で成りきらなければならない恐ろしい世界なのだ。

ディズニーランドにおいて、それぞれのキャラクターの身長はミッキーを基準に決められています。ミッキーとミニーは同じで、グーフィーはミッキーより約11パーセント高くて、ドナルドは7パーセント低い。

基準は数値化される。そんなものというようなことを守り続けることにより統一性がでてくるということの良い例だ。そういえば、何かで読んだことがあるなあ。

マクドナルドはマニュアルどおりおサービスを提供し、ディズニーランドはマニュアルを超えたサービスを提供する。

ふむ。

小説は、ミステリー風な展開であるが、そんなことよりもバックヤードの様子をこれだけ生々しく映画いることに興味が沸く。ディズニーランドに行ったことがないヲレとしては。