お笑い革命日本共産党

テリー伊藤は好きではない。嫌いだ。そもそもコメンテーターだというだけで嫌悪感が増幅する。そんなテリー伊藤が書いたシミュレーション小説という体裁の書籍なのだ。

お笑い革命日本共産党

お笑い革命日本共産党

登場人物は、植田耕一郎、不破哲三宮本顕治志位和夫など共産党幹部がずらり(ちなみに平成6年刊)。実名であるというところがシミュレーション小説ということらしい。

共産党があまりにも不人気であるため、選挙対策としてなんとか朝日新聞をはじめとする全国紙の一面に共産党の話題を載りたいという彼らの願望が、共産党最高幹部の立てこもり事件を起こしてしまう物語。結果、連日、某国営放送のトップニュースや全国紙の一面を共産党が独占するという、はちゃめちゃな展開であるが、蟹工船ブームである今なら、意外にこういう物語もウケるかもしれない。

小説の体をなしていないレベルであるが、よくぞ書いたという度胸の良さについては、素直に著者を褒めたい。しかし、売れないだろうなあ、この本は。