暑い暑いの明珍火箸風鈴

暑い暑いと言いながらも、お盆を過ぎれば秋の雰囲気もてくる。我が家は、リビングとダイニングのエアコンがそれぞれ壊れていて、修理するお金もなく、自然の風が頼りの生活をしている。良かったこと、それは、7月の電気代は6月より少なかったこと。

夏になると出すのは、5〜6年前にオークションで落札した「明珍火箸風鈴」だ。姫路の伝統工芸品で、52代続いている明珍家は、元は甲冑師。

実は、我が家に明珍火箸風鈴が2つ有り、一つは現在の当主明珍宗理氏のもので、これは親父たちの家で使っている。もう一つが私の部屋に窓に吊してあるもので、これは先代明珍宗之氏の作(上写真)。

風鈴は、桐の函に入っていて、組み立てて使う。桐の函の銘は一つ一つ書かれたもの。本体は、簡単な構造であるが、その音色は限りなく透明で涼しげだ。4本の火箸はそれぞれ形状が違い、中央の歯車振り子が風に揺られてそれら同士が触れることにより、柔らかな音が鳴り響く。

明珍火箸の「音」は、オーディオメーカー「ソニー」のマイクの音質検査に使用されている。マイクの音質性能は、拾った音を再生する際、いかに生の音に近づけられるかが重要な判断基準となる。それをチェックするため音源に、明珍火箸が最適とされている。音色と余韻に優れ、音に安定性があることことから採用され、日本を代表する世界企業・ソニーの最先端音響技術、その一端を明珍火箸の伝統技術が担っている。

てなことで、言葉では表現できないこの金属音には、誠に癒されるのですよ。