人間ドックの信頼性と健康管理

4月の上旬に人間ドックを受けた。念のため、追加オプションとして、胃カメラ・胸部MRIによる検査も行う。その結果、2年前に指摘されたところ以外は「問題なし、経過観察」ということで安心した次第だ。この年齢になると、可能であれば1年に一回は人間ドックを受けたいところ。2万円程度の検査料が必要となるが、安心を買うという意味では高くないと思っている。

さて、この人間ドックがどの程度信頼がおけるのか。

例えば、ここ数日、夜中に喘息の発作、狭心症の発作が連発している。人間ドックの聴診や検査結果では胸のレントゲンでも喘息の指摘はない。発作が起きていない状況では、人間ドックの基本検診では発見できない。狭心症もしかり。

そして20日ほど前(もちろん人間ドック以降だが)、耳鼻咽喉科にて判明したのが「メニエール病」、厚生労働省特定疾患に指定されている難病。おかげでメニレットゼリー(イソソルビド)というカブトムシの餌みたいな薬を食べている。むちゃくちゃまずくて、食事が苦痛だ。先生に直るのですか?と訊いたら「研究はしているのですけどねえ」と言われた。要するに原因不明、直らないということらしい。

これも、人間ドックで探し出すことができていない。人間ドックの難聴検査では「異常ありません」であるが、専門医は特に低音部の聞こえが悪いとのこと。

つまり、通り一遍の血液検査結果の数字とかエコーや胃カメラ・心電図などの図・画像ではわからない病気がたくさんあるということ。患者の自覚症状とかを正確に伝えることにより推測し、薬剤の投与をして症状の変化を見るという経過観察など、病気を特定するには多方面からの検査・診察が必要なのだ。半日程度の人間ドックは、あくまでも健康診断であると認識すべきである。人間ドックが医療保険の対象でないのも理解できる。

人間ドックだけでは絶対ではない。では、どうすれば良いか。ヲレは、次のような自己ルールを定めている。

  • 定期的に人間ドックを受診する。
  • 胃カメラは1年(大腸カメラは2年)に一回は行う。
  • 血圧は自宅で数値を確認し、経過を観察する。
  • 適度な運動、適度の睡眠を心掛ける。
  • 複数のかかりつけ医を決める。
  • 体調の変化があった場合には、早めに専門医の診察を受ける。
  • バランスの良い食事。素人にはわからないので必ず管理栄養士のアドバイスを受ける。
  • 病気や薬の知識を自分で付ける。

こんなものかな。特別のことではない。当たり前のことであるが、若い頃には出来なかった。この年齢になって、改めて考え直したもの。そう、もう若くはない。いずれは誰でも病気になり、そして死を迎えなければならない。それまで如何に健康で楽しく生きていけるかということなのだろう。