キャップレス万年筆デシモ

何年も前から欲しかったパイロットのノック式万年筆 "Capless decimo"をついに購入した。ヲレは万年筆マニアではないので、貴重品とかを所有する喜びを求めて購入するものではなく、あくまでも筆記具として実用可能であるかの判断でそれを求める。そういった意味では、このキャップレス万年筆デシモは、素晴らしい。

名前のとおり、万年筆特有のキャップが無い。なぜなら、シャープペンシルやボールペンのようなノック式だからだ。カチッとノックすれば、ペン先が出てくる構造となっている。ネジ式のキャップを取るためにクルクル回したり、取り外したキャップを軸に差す必要がない。すぐに使えるが最大の利点だ。

ノック前は、魚の口のようにぽっかりと開いているようだが、口の中をよく見るとシャッター方式で蓋がされている。これによりインク漏れとインクの乾燥を防いでいる。

ノックすると、細く小さなペン先が出てくる。控えめで良い。デシモは18金のペン先。ペン先が小さいためか、堅めの書き味であるが、それほど筆圧を加えなくてもインクの出は良く、かすれることはない。3ヶ月も使えばもっと馴染んでくると思うのでその書き心地が楽しみ。

全体的にメカニカルでカッチリと作られている。インクはパイロットのカートリッジが使えるので、どこでも手に入る。地方に住んでいるとこの点は大きい。

また、書くときは、クリップを摘むような感じで握るので、知らない人が見ると逆さに使っていると思われるかもしれない。クリップは、親指と人差し指が当たる部分にへこみがあり、ごく自然に持つことができる。胸ポケットに差しても、ペン先側が上を向くので、インク漏れの心配はない。いろいろな点で合理的に出来ている優れモノだ。

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