世界最速のインディアン

どうしても観たかったので、ロードショー最終日(2月28日)最後の上映を観る。家に帰ったのが10時過ぎだったけど、観て良かった。

気が弱いので、流血・恐怖ものは観ることができないので、主役のアンソニー・ホプキンスの『羊たちの沈黙』は観ていない。記憶にあるのは『遠すぎた橋』『アトランティスのこころ』など。

ストーリは、40年以上かけて改造した年代物のバイク(1920年型インディアン・スカウト)と共に、年金暮らしのバート・マンローが、数々の困難をこなしてニュージーランドからアメリカに渡り、このバイクで世界最速の記録を打ち立てるというもの。バート・マンローは実在した人物、世界最速記録も事実。

もう感動ですよ。ちなみに1967年の世界最速記録は未だに破られていない。インディアンの元々の最高時速は80キロ、バート・マンローの記録は331キロ(非公式)。マンローのインディアン(バイク)は、オイルキャップはブランデーのコルク、ピストンは自作、オイルタンクのカバーは台所の古いドアを使用、タイヤは普通のタイヤをナイフで削って使用・・・。

ホプキンスが演じるバート・マンローの人物像は非常に温かだ。記録会場のアメリカ・ボンヌヴィルに行き着くまで色々な人に会うが、皆、親切でいい人ばかりで、それらの人々に助けられる。演出も、ホプキンスの演技も素晴らしい。かっこいということはこういうことかと思う。

財布にニトロペン錠をいつも入れているヲレにとっては、バート・マンローが狭心症で苦しむところまで親近感が沸く。ガソリンタンクにニトロを入れるところで、期待と不安が入り交じった感動が沸き上がったのは、そんなとこからか。