立花隆秘書日記

あの立花隆の秘書ってどんな人だろうと、随分興味を持って読み始めたのだが、いやいや、普通っぽく書いているけどそれなりの方である。

立花隆秘書日記

立花隆秘書日記


立花隆という知の巨人を相手にするのだから常識では考えられないような環境であって、当たり前ではこなせない事は十分に想像できる。あれやこれやの苦労をするのだけれど、それを楽しみ、自分を刺激していく。著者が秘書を務めた4年間でどんどん成長していく様子が手に取るように感じられる
圧巻は、最後の部分、つまり秘書の解雇を言い渡された後の、立花隆に対する苦言。なかなか言えないだろうと思うのだけれど、はっきりと文章にしてしまうほど、確たる信念を持って意見する。これは凄い、やっぱり著者は500人の中から選ばれただけの事があったのだろう。
全体的に、文章は明快で、かつ、書名から逸れない程度の逸脱が、読んでいて飽きさせない。