世界の中心で、愛をさけぶ

片山恭一著、小学館刊、1400円
「冬ソナ」と「せかちゅう」、これだけは手を出してはいけないと心に誓っていたのだが、二つとも罠にはまってしまった。(冬ソナは映像の方で、さすがに小説は読んでいない)。やっぱり読んではいけなかったのだ、だってつまらないんだもの。約束どおりの構成で、読み進むうちに、その先のシーンや会話、展開がなんとなく想像できてしまうのだ。そういった意味では期待を裏切らないのだけれど、そのまま最後まで読み終わり、消化不良の状態。
奇抜がいいばかりではないが、やはり展開の意外性は必要だ。また、同じ内容でも全体の展開によっては驚きを覚えることもあるだろう。この本でいえば、最初からアキとの別れは想像できてしまう。

世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ


比較としてどうかと思うが、結末が同じである内田春菊著『南くんの恋人』はものすごい衝撃を受けた記憶がある。バカ売れしたの「せかちゅう」と、どうしても比べてしまう。お勧め度:60/100。
 
南くんの恋人 (文春文庫)

南くんの恋人 (文春文庫)